
IGP(保護地理的表示)の認証を受けたフレンチバスクの中心都市・バイヨンヌ産生ハムを使った『生ハムと菜の花のフリッタータ』も、口にしたときの食感を重視。生ハムはオーブンで1時間かけて乾燥させ、ミディトマトもセミドライに、菜の花は茹でずにグリルにしたりと、秋山シェフのきめ細やかな仕事ぶりが際立つ、手の込んだ一品です。
「食材ひとつひとつの水分量を考えて、下ごしらえをしています。確かにひと手間かかりますが、こうすることで味わいが格段に変わるんです」
そして、FCC部員たちからすぐにでも真似したいという声が続出したのが、ポルトガルの米料理『サラミと鹿児島シャポンのアロース』。サラミや鶏もも肉のコンフィ、日向夏などをお米と一緒に炊き込み、さらにサラミを散らして日向夏を搾ったご馳走ごはんで、サラミや鶏の旨味が染み渡るお米に柑橘が爽やかに香り、何杯でもおかわりしたくなるおいしさでした。
試食の時間を通じて、秋山シェフに料理について熱心に質問をしたり、他の参加者との交流を楽しんだりと、貴重なセミナーの場を自分の糧にしようと行動するFCC部員たち。活気あふれるセミナーは、こうして大盛況のうちに幕を閉じました。料理を真摯に、そして生き生きと学ぶFCC部員たちの姿を見たクレールさんたちFICTのスタッフは、シャルキュトリの魅力を立体的に伝えられたことを実感した様子。この日味わったシャルキュトリをさっそく食卓やレッスンに取り入れたいと心に決めた参加者も多く、料理の引き出しがまた増えたFCC部員なのでした。