料理家が仕事の人脈を築く方法

スキルアップ

フリーで仕事をしていると、ふとどうしようもない孤独にとらわれることがあります。毎日多くの生徒に囲まれて「先生」と呼ばれ、慕われていても、果たしてそれだけでいいのだろうか……と。周りを見回せば、自らの料理教室は大盛況だというのに、さらに企業やメディアとも積極的に手を組んで活躍している料理家もたくさん。彼らが持っていて自分にないものは何? そんな人のために、今回は「仕事に生きる人脈の築き方」について考えてみましょう。

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2018年12月11日

まず事前準備について。これは、実力のほどがうかがい知れる“ビジュアルボード”をいつでも見られる状態で開放しておくのがおすすめです。たとえば、インスタグラムのサムネイル画面やフェイスブックの投稿内容といったSNSをふだんから多用して、そこに挙げるトピックは家族や友人向けに発信するのではなく、会ったことのない一般ユーザーが見ても「この人の仕事内容、かっこいいな、すごいな」と思われるような内容にしておくことです。今どきのビジネスシーンでは、「売り込み」というのはソフトに、しかし明確に伝える手段を持つほうがスマートです。人当たりはやわらかなのに、SNSをのぞいてみると素敵な仕事の実例のオンパレード、という料理家であれば、おのずと仕事の相談は増えていきます。

もしSNS以外にホームページを作る余裕があるのであれば、さらにそこで信頼感はアップします。SNSのプロフィール画面にホームページへのリンクを貼っておけば、未来のクライアントが「SNSを訪れて興味を抱き→ホームページを見て実力を実感し→仕事の相談を持ちかけてくる」という理想的な流れが望めます。

そして初めて出会った後のフォローについて。これは、自分から1回は軽い連絡を入れてみる、という方法をおすすめします。会って話した時に相手と名刺交換が出来ていれば、名刺にあるアドレスにメールを。SNSのアカウントを交換したのなら、そちらに軽い連絡を入れてみる。カジュアルな感じで話が出来た相手であれば、SNSメールでも問題ありません。自分のSNSのプレゼンス力に自信がある人であれば、その方がSNSを見てもらえるのでチャンスが増えるかもしれません。

連絡するのに理由は特に必要ありません。が、不審に思われると逆効果なので、簡単なあいさつ程度の連絡を入れます。「お話ができてよかったです。私は今までこの食材(道具、器などなんでも)を用いることはなかったのですが、近いうちに使ってみますね」とか、実際に試すなどした後で「こないだ教えていただいた件、とても興味深く実践しました。結果を添付しますね」などという理由で、頑張って撮影した料理写真を送ってみるなど。

長々と文章を書くのではなく、「どうも、よろしく」という軽い内容が正解です。しかし、この事後フォローがあるかどうかで、その後のやりとりのハードルはグッと下がります。

人脈を築く方法⑤ 常日頃からたくさんの“種まき”をする

たくさんのコツをお伝えしてきました。これまでまったく人脈作りに無頓着でやってきた人にとっては、少々面倒もあるかもしれませんが、かなり世界が変わるのではないでしょうか。特に、積極的に外に出るようになると、人脈形成より先に自分自身の生活にメリハリが生まれ、他の世界の実力者たちの活躍を目の当たりにすることによって意識も変わるかもしれません。

しかし、最後に少し厳しい話を。こういった人脈づくりへの努力というのは、頑張ってやったとしても仕事に結びつくものはごく一部です。というのも、会った者同士がどれだけ意気投合しても、仕事発注のタイミングまでがびしっと揃う可能性はまた別の話だからです。偶然会って、会話を交わして互いに好印象を持ち、その後は細々とSNSなどを通じてキープインタッチの関係を続け、何年も経ってから仕事の相談があった、というのでも十分な成功例と言っても過言ではありません。

よって、料理教室主宰以外でも活躍してみたいと思ったら、これまでにお伝えしてきたようなことを、常日頃からずっとやり続ける必要があります。視野を広く、同じグループで行動するのではなくいろんな人と交流する柔軟性を持ち、自分の得意分野や希望する仕事を自分の言葉で発信し続けること、つまり“種まきを欠かさない暮らしを続けること”で、いつしか少しずつ自分の仕事の幅を広げられるようになっていく、そういうイメージを持つことが肝心です。

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写真/Unsplash

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