豆腐の底力を知る、木綿と絹ごしのW使いのクリーミーな白和え
東京・渋谷区富ヶ谷の和食料理店「七草」店主、前沢リカさんが教える野菜料理の最終回。日本人にはおなじみの食材と調味料を使った「ドライフルーツの白和え」を教えていただきました。味の決め手となる和え衣には、豆腐は木綿と絹ごしを同量使い、8分立ての生クリームのような衣に仕上げていきます。濃厚な風味の木綿となめらかな食感の絹ごしを合わせることで、これまで味わったことのないスペシャルな白和えが楽しめます。
また、今回は具材にドライフルーツとほうれん草を、衣の調味料には味噌に練りごま、みりんを使っていますが、具材も調味料もお好みでアレンジ可能。たとえば豆腐にメープルシロップとレモン汁を入れたらデザート風、みりんと酢を加えればよりおかずらしい白和えになります。なお、フレッシュフルーツを使うときは、衣の木綿豆腐の量を増やしましょう。
おかずのようでデザートのような、食べる人によって印象が変わる「ドライフルーツの白和え」。木綿と絹の2種類の豆腐を限界まで水切りして作る衣は、クリームのような濃厚さとなめらかさで、別次元の味わいに。
豆腐は手順通りに水気を絞りましょう。時間をかけてしっかり水分を抜くのがポイント。
重しには未開封の砂糖や塩の袋を使うと便利です。また、豆腐の下に敷く網がない場合は、バットを少し斜めに置いて豆腐から水分を出しましょう。
水切りした豆腐は、表面の水分もきちんと拭き取り、徹底的に水分を取り除きます。拭き取りには乾いたキッチンペーパーか、豆腐を包んでいたさらしを絞って使います。
和え衣と合わせた直後(写真右)には衣に埋もれて見えた干しあんずは、半日以上置く(写真左)と水分を吸ってふっくらして堂々の存在感に。同時に、衣はさらに水分抜けてクリームチーズのように濃厚さになります。