料理を職業にしているプロフェッショナルは、どんなところに気を配って日々のレシピを完成させているのでしょうか? 話題店や人気レストランのシェフ、料理人の方たちにその秘密を教えてもらう連載。華やかな完成形はもちろん、材料選びや作り方など、そこかしこにプロならではの技が光ります。
秋冬の風物詩、焼きいもをもっとおいしく
東京・浅草観音裏の人気店「マイクロビストロ ペタンク」のオーナーシェフ、山田武志さんに学ぶワインに合うおつまみレシピ。最終回は、一風変わった野菜と果物のサラダ、「ドライフルーツとさつまいものサラダ」を教わります。
主役となるさつまいもは、それだけで甘く、特に女性からの支持が熱い野菜。食物繊維をはじめとする栄養成分が豊富で、なかでもさつまいものビタミンCは加熱に強いのもうれしいポイントです。フランスでの料理修業経験もある山田シェフが提案してくれたさつまいものサラダは、見た目におしゃれで、食べておいしく、満足感の高い食べ応え。食への要求が高い女性たちを十分満足させる完成度です。
あると便利! 作り置きしたいコンディマン
さつまいもと合わせるのが、山田シェフ考案のナッツとドライフルーツのコンディマン(調味料)。「歯ごたえが全然違うので、ナッツはローストしたものを使ってください。また、甘みをつけるのにはちみつを使うと冷蔵庫に入れたときに固まってしまうので、必ずメープルシロップを。このコンディマンを作って冷蔵庫に保存しておけば、今回のようにサラダに散らしたり、チーズと一緒に食べたり、バニラアイスにのせたりと、多彩に活躍してくれます」
さつまいもは茹でずに、オーブンでじっくり加熱。「焼きいもと同じで、さつまいもは低温で長時間火を入れた方が甘くなります。加熱時間は、大きさによって調整してみてください。時間のない方は、市販の焼きいもを使ってもOKです」
ベーコンは、食べたときに存在感のある小さめのひと口大にカット。熱したフライパンで油を出しながら色を付けていきます。
おすすめのペアリングは?
野菜とフルーツの恵みたっぷりのサラダに合わせるワインとして、山田シェフがおすすめしてくれたのが「ショブルック・ワインズ ロゼ 2017」。赤ワイン用のぶどう品種、グルナッシュを使ったオーストラリアワインです。
「薄いタイプのロゼです。グルナッシュの皮の風味も感じられるワインで、ドライフルーツの枯れた感じとメープルシロップの蜜っぽいところ、焼きいもの周りの香ばしさ、しょっぱいベーコンを合わせた一皿には、イメージ的にもぴったりだと思います」