たっぷり茸とクルミのパイ

料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。

きのこの芳醇さがぎっしり詰まった簡単&おしゃれな一品

秋の食材の代表格といえば、きのこ。今回は、「bon repas」を主宰している谷藤律子さんに、フレンチスタイルで楽しむきのこのレシピを教えていただきます。

「10年以上家族ぐるみで交流しているフレンチバスク在住の友人と、一緒に作った思い出のレシピのひとつです。帰国後、より身近な食材で作れるようアレンジして料理教室やワイン教室でご紹介したところ、きのことくるみの香ばしさ、市販のパイシートを使用する手軽さもあって、とても好評だったレシピです」

美味しく作るポイントを教えてください。
「パイ生地がしんなりしないように、きのこの水分をしっかり飛ばしておくことが大切です。キッシュのようにアパレイユは使いませんが、きのこだけで本当に美味しく作れるのでぜひお試しを。フランスではプルロットという白いきのこを使いましたが、日本だと白舞茸が近い味わいです。ほかにも、しいたけやヒラタケ、香りがいい舞茸など、数種類のきのこを組み合わせるのがおすすめ。思い立ったらすぐに作れるメニューなので、ぜひレパートリーに加えてほしいです」

きのこの豊かな風味がぎっしり詰まった洒落た一品です。サラダやスープを添えてランチに、軽めの赤ワインと一緒にアペロにも。ニュージーランドのピノノワールやイタリアのサンジョベーゼなど、軽く冷やしたカジュアルな赤ワインとよく合います。

2022年11月8日

レシピ作成
谷藤律子さん
調理時間
30分 ※内準備時間0分

材料直径22cmの型1台分

冷凍パイシート
1枚
マッシュルーム
8個
玉ねぎ
1/2個
白舞茸
2株
クルミ
8粒
オリーブオイル
適量
EXV.オリーブオイル
大さじ1
にんにく
1片
塩、黒こしょう
各適宜

手順

作り方

  1. 1

    マッシュルームと玉ねぎはみじん切りにする。オリーブオイルを熱したフライパンに加え、水気がなくなるまでよく炒める。塩、こしょうで味をととのえ、容器に取り出して冷ましておく。

  2. 2

    白舞茸は小房に分ける。1のフライパンで軽く炒める。

  3. 3

    パイシートを室温で10分程おいてから綿棒でのばし、型に敷く。生地全体にピケする。(フォーク等で穴をあける)。1をまんべんなくのせる。さらに、2をのせ、軽く砕いたクルミ、みじん切りにしたにんにくを全体に散らす。

  4. 4

    EXV.オリーブオイルをかけ、210℃に予熱したオーブンで約20分焼く。

撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子

PROFILE
谷藤律子さん

少人数料理教室「bon repas」を主宰。大手出版会社勤務を経て料理研究家に転身。大阪の有名調理師専門学校、Ecole Ritz Escoffier Parisで西洋料理を、南仏プロヴァンス地方で地元マダム達から郷土・家庭料理を学んだのち、2004年4月に「bon repas」を設立。西洋料理をベースに身近な素材で手軽に作れるレシピが好評です。JSA認定 ワインエキスパートエクセレンスの資格を有するなど、ワインにも造詣が深い。入会金なし、レッスン料5,000円〜。ワインや日本酒のクラスも開催。詳細、お申し込みはHPから。

HP:https://bonrepas.amebaownd.com