人気店のシェフに2つのレシピを教えてもらう連載企画。旬の食材を使ったレシピと、プロの技のレシピをご紹介していきます。11月は、神楽坂にある中華『ENGINE(エンジン)』の料理人・松下和昌さん。今回は、旬の食材を使ったレシピ「タラの白子ソテー 春菊ソース」を教えていただきました。
冬に旬を迎える白子と春菊を使ったメニューは、お店のコース料理でも人気の逸品です。
「白子と春菊は相性がいい組み合わせですが、中華らしくも新鮮な味でアプローチができればと思って作ったのがこの料理です。カリカリに焼き上げた白子が美味しさのポイントなので、下ごしらえは丁寧に行ってください。香ばしく仕上げるためには、フライパンに入れたら動かさないことがコツです」
春菊ソースの隠し味となるのが、豆腐に麹をつけて塩水で発酵させた“腐乳”。
「中華でよく使う材料で、うちではミキサーにかけてペースト状にしています。チャーハンの卵に混ぜたり、茶碗蒸しに入れたり、おかゆに加えてもおいしいですよ。輸入食品店のカルディで売っているものを使っています」
白子は筋を取り除き、一口大に切る。「舌触りをよくするためにも欠かせないプロセスです」
白子はボウルに入れ、紹興酒を入れて手で全体を混ぜる。「身をつぶさないようにやさしく混ぜながら、紹興酒で白子の臭みをとります」
白子は沸騰した湯に入れると溶けてしまうので、80℃程度の湯でゆっくり茹でる。
茹でた白子の水気をよく拭き取り、薄力粉をつけて余分な粉は落とす。
白子の表面をカリッと香ばしく焼き上げる。動かさず、弱火で焼き色がつくまでじっくり加熱するのがポイント。