人気店のシェフに3つのレシピを教えてもらう連載企画。旬の食材を使ったレシピ、思い出のレシピ、お店で人気のまかないレシピの3品をご紹介していきます。2月は、渋谷にある“捏ねる”がテーマの隠れ家イタリアン『Konel(コーネル)』の菊池隆樹シェフ。今回は、お店で人気のまかないレシピから、「ナポリタン」を教えていただきました。
まかない率ナンバーワンというパスタのなかでも、スタッフの神作さんからのリクエストが高いのが、今回ご紹介するナポリタンです。「今日は特に気合いを入れたいというときは、必ずナポリタン。週1ペースくらいで食べていると思います。ケチャップが焦げる香ばしい香りがたまらないんですよね。これは皆さん絶対好きな味だと思います」と、神作さんも太鼓判を押します。
「具もその時々でアレンジされるので飽きることはありません。とくにお気に入りはレンコン。シャキシャキした食感がすごくいいんです」と言うように、野菜は季節のものを自在に使ってOKという懐の深さです。
普段のまかないでは乾麺を使用しているそうですが、今回は特別に生パスタでの作り方を教えてもらいました。店で使っている強力粉は、北海道産の「春の香りの青い空」という品種です。菊池さんにポイントを教えてもらいました。
「パスタにもパンにも使えて、もっちりとした仕上がりになるところが気に入っています。加える卵黄の量は、季節によって変わるので、生地の状態を見ながら調整してください。目安として、冬場は乾燥しているので4個分、夏場は湿度が高いので少なめでかまいません。今回は作りやすい分量で紹介しましたが、まとめて作っておくといざという時に便利です。1人分70〜80g分を小分けにし、ラップに包んで冷凍庫で保存してください。2〜3日なら変色することもなく美味しくいただけますよ。また、乾麺を使う場合は、ソースが絡みやすいよう、1.9mmのもので、表面がザラザラしているタイプのものがおすすめです」
パスタ生地を作る。手の付け根を使って、体重をかけるようにしてこねるとよい。15〜20分くらい練ると、全体にまとまってくるので、丸くまとめて取り出し、ラップに包んで4〜6時間冷蔵庫で休ませる。最初、生地の状態が多少ボソボソしていても、寝かせることでツヤのある生地になる。
スクレッパーで4等分に切り分ける。「包丁では切りにくい高さのあるものや、くっつきやすい生地などは、切れ味のいいスクレッパーがあるとストレスフリーです」
パスタ生地を、厚さが均一になるようにめん棒で伸ばす。生地がくっつく場合は、強力粉適量(分量外)をふる。このあとパスタマシンにかけて伸ばすので、2〜3mmの厚さになればよい。
パスタマシンに生地を入れて伸ばす。3回くらい繰り返す。
マシンにかけたパスタ生地を3つ折りにし、めん棒で伸ばす。折りたたんで伸ばすことで、生地にコシが出る。再びパスタマシンにかけて2〜3mmくらいの厚さにし、スクレッパーで4辺を切り落として長方形に整える。