料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。Kai House Club会員でもある先生方が考案する、教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。
ヴィーガンにもおすすめのヘルシー中華
ローフード教室を主宰する安藤千英さんが教えてくれたのは、ミートフリーで作る「大豆ミートの麻婆豆腐」です。教室でも生徒からのリクエストが多い人気の秘密は、おなじみの食材で作れるのに、ひと味違うレシピであることがその理由です。
「ひき肉の代わりに大豆ミートを使った、植物性の材料だけで作る麻婆豆腐ですが、しっかり食べ応えのある仕上がりになっていると思います。通常のレシピで使用される甜麺醤の代わりに、醤油麹を入れたのがこだわりです。発酵調味料の力で、旨味も味の深みもアップしています」
作り方のポイントはありますか?
「大豆ミートはふやけやすいので、戻すときは加熱しすぎないことがポイントです。独特の香りが気になるという人は、熱湯で戻したあとに、さっと水洗いするといいですよ。洗い過ぎると旨味が抜けてしまうので、注意してくださいね」
ピリ辛な味わいなので、食後は代謝が上がってカラダの内側からポカポカするのを実感しますね。
「ご飯が進むようなピリ辛味にしているので、食欲のない時期にこそ食べて元気をチャージしてほしいですね。お子さんがいらっしゃるご家庭は、豆板醤と花椒を抜いて作ると家族みんなで楽しめますよ。大人はあとから辛さを調節してみてください」
材料4人分
-
大豆ミート(ひき肉タイプ)
-
1袋(乾燥130g)
-
木綿豆腐
-
1丁
-
長ねぎ
-
1本
-
ごま油
-
大さじ2
-
生姜のすりおろし
-
小さじ2
-
にんにくのすりおろし
-
小さじ2
-
水
-
100ml
-
糸唐辛子、パクチー
-
各適量
A
-
豆板醤
-
大さじ2
-
醤油麹
-
大さじ3
-
花椒(ホール)
-
小さじ2〜お好みで
-
日本酒(または紹興酒)
-
大さじ2
手順
-
1
大豆ミートは、沸騰した湯に約3分浸して戻し、ざるに上げて、しっかり水気をとる。
-
2
豆腐はさいの目切りに、長ねぎはみじん切りにする。
-
3
フライパンにごま油を入れて熱し、香りが立ったら、にんにく、生姜、長ねぎを加えて、しんなりするまで炒める。
-
4
Aを加えて1分くらい軽く炒め、全体がなじんだら大豆ミートを加えてさらに1分くらい炒める。いったん火を止め、水と豆腐を入れて再び中火にし、豆腐が温まるまで1〜2分加熱する。
-
5
器に盛り、糸唐辛子とパクチーを飾る。
撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子
PROFILE
安藤千英さん

料理教室「ローフード発酵LAB東京 」を主宰。2016年から活動をスタートし、2020年から東京に拠点を移して活動中です。娘さんに負わせてしまった火傷がきっかけでローフードに出合い、細胞レベルから生まれ変わるのを実感。ローフード、発酵食品のすばらしさを啓蒙すべく、雑誌や本でのレシピ紹介、企業のレシピ開発、雑誌やウェブでのライター活動など、幅広い分野で活躍しています。レッスンは、ロースイーツ、ローフード、発酵料理ほか、資格取得を目指した講座などを開催中。詳細はHPで。
https://www.happycheesekitchen.com/