野菜たっぷりのグルテンフリーキッシュ

料理を職業にしているプロフェッショナルたちに、レシピの極意を教わる連載。料理教室を主宰する「料理の先生」に聞き、リクエスト率ナンバーワンの人気レシピを紹介します。おいしさはもちろんのこと、生徒たちに愛される理由が満載のひと皿に隠れた秘密を探ります。

サクサク食感で低カロリー、従来のイメージを覆すヘルシーキッシュ

「野菜とバランスの良い食」をテーマにレッスンを行っている日高直子さん。野菜ソムリエプロの資格を持つ日高さんは、野菜と果物を使った体の中から元気に、そしてきれいになれるメニューを提案しています。

日高さんのレッスンを受講する生徒の多くは働く女性。仕事に家事に育児にと、毎日多忙に働きながら、美容や健康にも気を遣い、食に関する感度の高い女性たちが中心です。そんな彼らに大人気のレシピが、「野菜たっぷりのグルテンフリーキッシュ」。何度もアンコールされ、繰り返しレッスンが行われているという評判のレシピで、“おいしい! ヘルシー! 見た目も華やか!”と、人気レシピに求められる3条件を満たした日高さんの自信作です。

小麦粉とバター、卵も不使用という、米粉で作るタルト生地が特徴。米粉だけだと固くなりがちなタルト生地にはおからのパウダーを加え、アパレイユ(卵液)と口の中で一体化し、しっとりした焼き加減とサクサク食感を両立させています。また、具材には旬の野菜をたっぷり詰め込み、キッシュらしい食べ応えと満足感をキープしながらも、従来のキッシュにはないカロリーを抑えたヘルシーな仕上がり。おいしいものを罪悪感なく食べたい女性にはうれしい限りです。

料理のビジュアルにもこだわる日高さんは、食材の持つ自然の色や形を生かした調理が得意で、今回のキッシュにもぷっくりと愛らしいグリーンのそら豆とピンク色のスモークサーモンを彩りよく散らし、ホームパーティーやアウトドアギャザリングなどでのおもてなしメニューとしても支持されているそうです。具材を変えれば季節ごとの野菜が楽しめるので、ぜひ年間を通じて作ってみてください。

小麦粉とバター不使用で、野菜たっぷり! 米粉とおからパウダーのサクサク食感のタルト生地をベースにしたヘルシーキッシュ。おもてなしやギャザリングにも喜ばれる、ハレの日レシピです。

2018年05月28日

レシピ作成
「kitchen studio *nao*」日高直子さん
調理時間
120分 ※内準備時間0分

材料直径15㎝のタルト皿1台分

パート・ブリゼ

米粉
40g
アーモンドプードル
20g
おからパウダー
20g
てんさい糖
4g
豆乳(無調整)
大さじ4
オリーブオイル

アパレイユ

1個
豆乳(無調整)
大さじ2
粉チーズ
大さじ2
ブイヨン
1g
ナツメグ(あれば)
少々

具材

玉ねぎ(薄切り)
1/2個
キャベツ(食べやすい大きさに切る)
40g
じゃがいも(あれば新じゃがいも。洗って薄切りにし、水にさらす。通常のじゃがいもの場合は皮をむいて使用)
1個(約80g)
スモークサーモン(食べやすい大きさに切る)
40g
そら豆(さやから取り出して軽く茹で、冷水にとって色止めする)
10~12個
ピザ用チーズ
大さじ4
オリーブオイル
こしょう

手順

  1. 1

    オーブンを180℃に予熱しておく。

  2. 2

    パート・ブリゼを作る。ボウルに米粉、アーモンドプードル、おからパウダー、てんさい糖を入れ、混ぜ合わせる。そこにオリーブオイル小さじ8(32g)を加え、全体になじませる。さらに豆乳を加えて生地をまとめ、冷蔵庫に入れて30分~1時間ほど寝かせる。

  3. 3

    具材の下準備をする。フライパンにオリーブオイル小さじ1と1/2~2を入れて火にかけ、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいもを入れて炒め、塩少々、こしょう少々で味を調える。

  4. 4

    2をタルト型にのせ、均一の厚さになるように敷く。ブリキ製の型を使用する場合は、表面にオリーブオイル(分量外)を塗ってから敷くとよい。
    ※生地がやわらかくまとまりにくいので、タルト型の中で成型を行うこと。

  5. 5

    4の底にフォークの先で軽く刺して生地に穴を開けたら、オーブンに入れて約20分焼く。焼けたら生地を型から外し、ケーキクーラーなどの上に置いて冷ましておく。

  6. 6

    アパレイユを作る。卵、豆乳、粉チーズ、ブイヨン、ナツメグをボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。

  7. 7

    5の生地に3のじゃがいもを敷き詰め、さらに玉ねぎとキャベツをのせ、6のアパレイユを流し入れる。スモークサーモンとそら豆を散らし、上にピザ用チーズをまんべんなくのせる。

  8. 8

    オーブンの温度を200℃に上げ、約25~30分焼く。

撮影/神林環 スタイリング/小坂桂 取材・文/江原裕子

PROFILE
日高直子(ヒダカ ナオコ)さん
東京都出身。野菜ソムリエプロ、フードコーディネーター、食育インストラクター。健康的な食生活によって体質改善をした自らの体験に基づき、「野菜とバランスの良い食」をテーマにした料理教室を主宰。簡単、ヘルシー、見栄えの良い料理を得意とし、食の正しい知識とともに季節の野菜や果物を使ったレシピを教える。その他、メディアへのレシピ提供やコラム執筆、撮影スタイリング、セミナー講師、食育イベント開催なども行っている。

LESSON INFORMATION
教室名: キッチンスタジオ ナオ
少人数制の日本野菜ソムリエ協会認定料理教室。毎日の食べたい主菜や副菜の他、お弁当のおかず、おもてなし料理など、あらゆるシーンで使える便利な野菜&果物料理を伝授。レシピはもちろん、食材の旬や栄養素、栄養が効率よく摂れる食材の組み合わせや調理法なども丁寧に解説。実用的なレッスン内容から生徒は働く女性が多く、リクエストに応じて子ども向けや乳児のいるママ向けのレッスンなども開催。
エリア: 東京都大田区
URL: http://www.yasaibishoku-labo.com/