料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。
ジャムのさわやかな甘みで上品な味わいに
料理教室「Manami’s Kitchen」を主宰している岩田 麻奈未さんに、レッスンでも人気の「イワシの黒酢炒め」を教えていただきました。
「2月の節分に玄関にメザシを飾る風習があることから、毎年1月のレッスンではイワシを使ったお料理を紹介しています。イワシは手開きできて使いやすく栄養も豊富なので、たくさん食べていただきたい食材のひとつ。甘さは砂糖やみりんではなく、柚子ジャムでつけているので、フルーティさもあって子どもも喜んでくれます。酢豚のイワシ版、といったイメージでしょうか」
美味しく作るコツやアレンジ方法があれば教えてください。
「難しいことは特にないのですが、玉ねぎやパプリカは強火ではなく、じっくり炒めた方が甘みが引き出されると思います。野菜はお好みでアレンジしていただいてもいいですが、イワシが柔らかい食感なので、歯応えがあるブロッコリーやアスパラガスなどの野菜が合うと思います。ジャムは、柑橘系のマーマーレードやラズベリーでもOK。冷蔵庫の片隅で眠っているジャムがあれば、試しに使ってみてください。ジャムのフルーティな甘さのおかげで、中華っぽくなりすぎず、華やかな印象にしてくれると思います。翌日も味が染み込んでさらに美味しくなっているので、多めに作るのもおすすめです」
材料4人分
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イワシ
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4尾
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玉ねぎ
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1個
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パプリカ(赤・黄)
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各1/2個
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オリーブ油
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適量
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ゆずジャム(市販品)
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1/2カップ
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黒酢
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1/4カップ〜お好みで
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塩、片栗粉
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各適量
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揚げ油
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適量
手順
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1
玉ねぎとパプリカは一口大に切る。フライパンにオリーブ油を熱し、中火でしんなりするまで炒める。
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2
イワシは手開きして塩を振り、片栗粉をまぶす。フライパンにいわしがひたひたになるまで油を入れ、揚げるように焼く。
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3
1に柚子ジャムと黒酢を加えて炒め、とろみが出たら、2のイワシを加える。塩で味をととのえる。
撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子
PROFILE
岩田 麻奈未さん

東京都大田区にある料理教室「Manami’s Kitchen」主宰。美養フードクリエイター、中医薬膳師。大学卒業後、4年間の会社勤務を経て、2002年に「Manami’s Kichen」を開校。2003年、パリの「Ecole Ritz Escoffier」にてフランス料理を学び、ディプロマを取得。2008年、「本草薬膳学院」にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。美と健康と食の関係に注目し、美味しく食べて心も身体もキレイになる食を提案する。美肌、美腸レシピに定評があり、テレビや雑誌など多数のメディアに出演。著書に『ヤセ菌が増えて太らない食べ方』(自由国民社)、『ベジフル発酵ジュースとレシピ』(日東書院)がある 。
HP : https://manamis-kitchen.amebaownd.com/
Instagram : https://www.instagram.com/manamis_kitchen/