料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。Kai House Club会員でもある先生方が考案する、教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。
贈り物にも喜ばれる、ピンク色が可愛い苺のクグロフ
バレンタインで盛り上がる2月に向けて鈴木真代さんが教えてくれたのは、フランス・アルザス地方の郷土菓子である、王冠のような形が愛らしいクグロフです。本来は発酵菓子ですが、今回は可愛い形はそのままにシンプルな焼き菓子に仕上げられています。
「お菓子教室を始めるにあたって、最初に作らせていただいた思い出のレシピです。まだまだ寒さの厳しい2月ですが、暖かい春を待ちわびる願いも込めて、ピンク色のかわいい苺のクグロフを作りました」
美味しく作るコツを教えてください。
「基本の焼き菓子なので難しいことはないのですが、ひとつひとつの工程を丁寧に行うことが大切です。溶き卵を加えるプロセスでは、1度に加えるのではなく数回に分けて混ぜ合わせることで、生地の舌触りや味わいが格段に上がりますよ。とくに卵を加えるときは、しっかりハンドミキサーで混ぜて乳化させることがポイント。こうすることで生地が分離しにくくなります」
どんなラッピングでプレゼントするのがおすすめですか?
「ホワイトチョコレートがコーティングされているので、バレンタインのプレゼントにおすすめです。ミニサイズなので、ひとつずつ袋に入れてラッピングし、メッセージタグを付けると可愛いですね。もらった人はきっと喜んでくれるのではないでしょうか」
材料ミニクグロフ型6個分
-
無塩バター *室温に戻す
-
100g
-
塩
-
1g
-
粉糖
-
100g
-
フリーズドライストロべリーパウダー
-
10g
-
溶き卵
-
100g
-
ベーキングパウダー
-
3g
-
薄力粉
-
100g
-
パータグラッセホワイト(コーティング用ホワイトチョコレート)
-
100g
-
苺ジャム
-
小さじ2
-
苺のリキュール
-
小さじ2
-
ピスタチオ
-
適量
-
乾燥果実 (撮影ではフリーズドライストロベリーフレークを使用)
-
適量
手順
下準備
-
1
薄力粉とベーキングパウダーを合わせて振るっておく。
-
2
クグロフ型にバター(分量外)を薄く塗っておく。
-
3
オーブンを180℃に予熱する。
苺のミニクグロフ
-
1
ボウルに柔らかくしたバター(ゴムベラで練りやすい程度)、塩、粉糖、フリーズドライストロベリーを入れ、ゴムベラでよく練り混ぜる。なめらかになったら卵を数回に分けて加え、ハンドミキサーで空気を含ませるようにその都度よく混ぜる。
-
2
振るった薄力粉とベーキングパウダーを1に加え、粉気がなくなるまでゴムベラでさっくりと混ぜ合わせる。生地にツヤが出るまで混ぜるのがポイント。
-
3
型に2の生地を入れ、180℃のオーブンで20分焼く。
-
4
焼き上がったら、型から取り出して網の上にのせ、焼きたてのうちに苺ジャムと苺リキュールを合わせたものを刷毛で塗る。粗熱がとれたら冷蔵庫で少し冷やす。
-
5
パータグラッセホワイトをボウルに入れ、湯煎で溶かす。
-
6
4のクグロフを手で持って逆さまにし、頭部分にのみ5をコーティングする。冷蔵庫で冷やし、再びパータグラッセホワイトで頭部分のみコーティングするときれいに仕上がる。
-
7
仕上げに、刻んだピスタチオと乾燥果実を散らす。
撮影/結城剛太 スタイリング/鈴木裕子 取材・文/岡井美絹子
鈴木真代さん
2017年より、埼玉県でお菓子とパンの教室「Clochette」を主宰。“贈る焼き菓子”をコンセプトに、見た目が可愛いお菓子を作るだけでなく、ラッピングまで教えてくれます。定員2〜3名までの少人数制なので、丁寧に指導してもらえると好評です。レッスン代は、焼き菓子7,000〜7,500円、パン6,500円前後、天然酵母パン7,000円くらい、入会金不要。週2〜3回の開催で単発の参加も可能です。申し込みはInstagramから。
Instagram:@deux_clochettes