りんご×いちごのガトー・インビジブル

2018年04月1日

メディアやSNSでやたらと名前を聞く話題の料理のレシピを、第一人者に教わります。自分で作れると、楽しさも倍増! 何度も試したくなるトレンドレシピをご紹介。

美しい断面は、ていねいな手仕事が決め手!

テレビや雑誌、SNSなどで話題になったレシピを、その道の第一人者が直々に伝授する新連載がスタート。第1回目は、フランス生まれのザ・“萌え断”スイーツ、「ガトー・インビジブル」を、『ガトー・インビジブル ― 果物や野菜のスライスを重ねた美しい断層のケーキ』の著者で、菓子・料理研究家の若山曜子さんに教えてもらいました。“見えない=インビジブル”という名の由来は、「生地が見えないほど具材がたっぷり」「フルーツや野菜と生地が一体化して具材が見えなくなるため」「焼き上がりのルックスからは手の込んだ層が見えないから」など諸説ありますが、焼いてカットした断面を見ればその魅力は一目でわかるはず!

薄くスライスして生地をからませたフルーツや野菜を、型の中にていねいに並べて焼き上げる、シンプルながらも美しいガトースイーツ。難しいテクニックいらずで、具材の種類や組み合わせを変えればアレンジは無限大! フレッシュな具材をたっぷり入れて少ない生地で焼き上げるので、ヘルシーなのもうれしいポイント。
「りんご×いちごのガトー・インビジブル」の作り方。下準備として、型よりも両端が1~2cmずつ出る長さに細長く切ったオーブンシートを敷く。
下準備として、型よりも両端が1~2cmずつ出る長さに細長く切ったオーブンシートを敷く。このひと手間で焼き上がった後に型からきれいに取り出すことができる。
「りんご×いちごのガトー・インビジブル」の作り方。りんごはできるだけ均一な薄さになるようにスライスする
りんごはできるだけ均一な薄さになるようにスライスする。スライサーを使うと、作業がスムーズになるうえ、厚みも揃いやすいので便利。りんごの品種は、紅玉やジョナゴールドなどの果肉が硬いタイプがおすすめ。
「りんご×いちごのガトー・インビジブル」の作り方。焼き上がりをカットしたときの断面を意識しながら、具材をなるべく均等に型に敷き込んでいく。
焼き上がりをカットしたときの断面を意識しながら、具材をなるべく均等に型に敷き込んでいく。スライスしたりんごは、必ず同じ向きにして並べること。この工程を丁寧に行うことで、仕上がりがより美しくなる。

スライスした具材に生地をからめて、型に詰めて焼き上げるガトースイーツ。生地が少なくてヘルシーというのも、毎日のおやつにはぴったり。

2018年04月1日

レシピ作成
菓子・料理研究家/若山 曜子さん
調理時間
60分 ※内準備時間0分

材料18×8.5×高さ6cmのパウンド型 1台分

りんご(皮をむいて芯を取り、4等分のくし型切りにし、スライサーで2~3mmの薄切り)
1個(約200g)
いちご(へたを取って7~8mmの角切り。飾り用を少し残しておく)
150g
クリームチーズ
100g
牛乳
大さじ2
2個
薄力粉
80g
レモン汁
小さじ1/2
バター(食塩不使用)
適量
生クリーム(ホイップする)
適宜
ピスタチオ(砕く)
適宜
グラニュー糖
適宜

手順

下準備

  1. 1

    薄力粉は、ふるっておく。型の内側にバターをまんべんなく塗ってグラニュー糖適量をまぶし、35×5cm程度にカットしたオーブンシートを型の形に沿って両端がはみ出すように敷いておく。オーブンを170℃に予熱する。

作り方

  1. 1

    いちごをAのグラニュー糖小さじ1とレモン汁を加えてあえる。

  2. 2

    生地を作る。耐熱器にクリームチーズと牛乳を入れ、ラップをかけずに電子レンジで30秒ほど加熱してやわらかくする。

  3. 3

    2をボウルに移して泡立て器でよく混ぜる。グラニュー糖60gを加えて混ぜ、卵を割り入れてよく混ぜる。薄力粉をふるい入れてなじむまで混ぜたら、できた生地を2等分して別々のボウルに分ける。

  4. 4

    3のボウルの一方にりんごを加える。ゴムべらで底から混ぜ、生地をりんご全体にざっとからめる。

  5. 5

    1のいちごを3のもう一方のボウルに入れて、同様にからませる。

  6. 6

    型に5を流し入れて表面を平らに整えたら、4のりんごを型に垂直にそろえて重ね、敷き詰めていく。残った生地を上から流し入れ、オーブンで50分ほど焼く。

  7. 7

    焼き上がったらオーブンから出して粗熱を取り、冷めたら型に入れたまま冷蔵庫に入れて冷やす。型から外し、好みでいちごや生クリーム、ピスタチオなどを飾る。

撮影/井上美野 取材・文/江原裕子

愛用道具

りんごはもちろん、野菜なども簡単にきれいにスライスできる「SELECT100 スライサー(厚み調節機能付)」(貝印)。切れ味の鋭さは、刃物を極めた貝印の実力を遺憾なく発揮。

料理家紹介

若山曜子(ワカヤマ ヨウコ) さん
製菓・料理研究家。お菓子と料理の教室「LA VIE DOUCE」主宰。東京外国語大学フランス語学科卒業後、パリへ留学。ル・コルドン・ブルーパリ、エコール・フェランディを経て、フランス国家資格(C.A.P)を取得。パリのパティスリーやレストランで研鑽を積み、帰国。現在は自宅での製菓・料理教室のほか、書籍の出版、雑誌やテレビ、企業へのレシピ提供など幅広く活躍している。

著書紹介

『ガトー・インビジブル ― 果物や野菜のスライスを重ねた美しい断層のケーキ』(オレンジページ刊)

SCHOOL INFORMATION
名:La vie douce
エリア:東京都 目黒区
URL: http://www.tavechao.com/
問い合わせ先: info@tavechao.com