シーフードカレー

料理教室を主宰する人気料理家の「とっておきの一皿」をご紹介する連載。教室でも生徒さんから大好評だったオリジナルレシピや、自身にとっても思い入れの深い一品をお届けします。毎日の食卓からおもてなしにまで活躍する、季節感やトレンドを感じられる自慢の味をぜひ試してみてください。

市販のカレールーは卒業! リピしたくなる絶品カレーレシピ

夏に食べたくなるものといえば、スパイシーなカレー!ワンランク上のおうちご飯が学べる料理教室「Tussie-Mussie ~ Herb Kitchen~」を主宰する山口亜弥さんに、暑い夏場に短時間で本格的な味に仕上がる、驚きの美味しさの「シーフードカレー」を教わります。
レッスンでも「すごく簡単にできてシーフードの旨味にビックリします!」と、感動の声続出のレシピです。

「ビーフカレーだと煮込むのに時間がかかりますが、冷凍のシーフードミックスなら、凍ったまま加えればいいので下処理もしなくていいし、煮込み時間は10分ほど。長時間火を使いたくない夏にも喜ばれるレシピですよ。短時間で作れるのに手間をかけたようなコクが出るので、生徒さんにも人気です。市販のカレールーはわりと油分が多いので、たくさん食べると胸焼けすることもありますが、手作りなら安心。本格的な味に驚くと思いますよ」

簡単に作れるけれど、ワンランク上の極上の味に仕上げる秘訣は?

「チョコレートが美味しさの秘訣なので忘れずに入れてください。スーパーで普通に売っているリーズナブルなものでかまいません。たった20gですが、断然コクが違ってきますよ。あとは、シーフードの旨味を底上げしてくれるオイスターソースもぜひ。あさりの出汁も加えますが、それだけだと頼りないので、牡蠣の旨味たっぷりのオイスターソースがいい仕事をしてくれます。それから、玉ねぎを炒めるときは、しっかり焦がすのも大事なプロセスです。鍋底の焦げが旨味になるので、10分位はしっかり炒めるのがポイント。焦げつきそうになったら、水を加えて焦げをこそげ落とします。玉ねぎを炒めるときは、ずっとかき混ぜなくても大丈夫ですよ。あまりかき混ぜすぎると、フライパンの温度が下がって、玉ねぎがあめ色になりにくいので気をつけてください。どこか部分的に焦げるのを防ぎ、均一なあめ色の玉ねぎにするのが大切です。今回は便利な冷凍シーフードミックスを使いましたが、生のエビやイカを使えばより豪華になります。この場合は、フライパンで別に材料を炒めて、ソースと合えるのもいいですね」

短時間で作ったとは思えないほど複雑な旨味が重なり合う、絶品シーフードカレーです。クミンシードの本格的な香りもプラスされて、まるで長時間煮込んだかのような美味しさです。食欲が落ちがちな夏にモリモリ食べたくなる魅惑の味なので、夏バテ対策にもおすすめです。

2022年08月4日

レシピ作成
山口亜弥さん
調理時間
60分 ※内準備時間0分

材料4人分

あさり(塩抜きしたもの)
200g
白ワイン
100cc
玉ねぎ(みじん切り)
200g

A

バター
10g
オリーブオイル
大さじ1
クミンシード
小さじ1
にんにく(すりおろし)
10g
生姜(すりおろし)
10g
大さじ6
トマト缶
1/2缶(200g)
カレー粉
大さじ2

B

200cc
コンソメ
5g
シーフードミックス(冷凍)
300g

C

チョコレート
20g
オイスターソース
小さじ1
メープルシロップ(または砂糖)
小さじ1
小さじ1

手順

作り方

  1. 1

    塩抜きしたあさりと白ワインを小鍋に入れて中火にかけ、 蓋をして加熱する。殻が開いたあさりから取り出し、 蒸し汁はキッチンペーパーを敷いたこし器でこす。

  2. 2

    Aを鍋に入れて中火にかけ、香りが出てきたら玉ねぎを入れて妙める。玉ねぎが透き通ってきたら、にんにくと生姜を加え、強火でしっかり妙める。

  3. 3

    焦げつきそうになってきたら水大さじ2を加え、鍋底の焦げを木ベラなどでこそげ取りながら妙める。これをあと2回繰り返す。

  4. 4

    トマト缶を加えて加熱し、煮崩れてきたらカレー粉を加えて3分ほど妙める。

  5. 5

    1のあさりの蒸し汁とBを加えて強火にし、 沸騰したら蓋をしないで弱火で5分間煮込む。

  6. 6

    Cと1のあさりを加えてさっと煮込む。器に白ごはん適量(分量外)とともに盛る。

撮影/佐藤朗 スタイリング/綱渕礼子 取材・文/岡井美絹子

PROFILE
山口亜弥さん

ワンランク上のおうちご飯が学べる料理教室「Tussie-Mussie ~ Herb Kitchen~」主宰。食物栄養学科を卒業後、大手調味料メーカーで商品開発や企画を担当。結婚後は、料理教室のアシスタントを経て、都内の料理教室で講師を担当。夫の転勤にともない、ニューヨークへ渡米。約2年の滞在後、サンフランシスコに在住。現地の素材を活かしたカリフォルニア料理を学ぶとともに、日本人駐在夫人を中心に料理教室をスタートしました。約5年のアメリカ生活を経て、現在は神奈川県藤沢市で料理教室を運営。タイやベトナムで本場の味を学んだのでエスニックも得意。“化学調味料や添加物を極力使わない”ことを心がけた、体にやさしいレシピが好評。現在はオンラインレッスンのみ。入会金なし、1回3,500円。申し込みはHPから。https://tussiemussie-cooking.com/index.html
体に優しい作り置きやエスニック料理の出張シェフとしても活躍中。