フルーツのガスパチョ

人気店のシェフや料理家など、食のプロフェッショナルに教わる逸品レシピ。今月は、家庭で作れるイタリアンを学びます。

>>「第1回・エゾアワビのボンゴレ風」のレシピはこちら!
>>「第2回・にんにくグラタンスープ」のレシピはこちら!

自然のおいしさと美しさを享受するガスパチョ

イタリアンのカリスマで、現在は東京・南青山「テストキッチン エイチ」にて、日夜腕を振るう山田宏巳シェフ。そんな山田シェフに習う家庭で作れるイタリアンの最終回は、「フルーツのガスパチョ」。フルーツたっぷりで、自然な甘味とさわやかなのど越し。朝食にはもちろん、ランチや夕食にもぴったりのヘルシースープです。

「トマトを入れることで、デザートではなく食事感が出ます。トマトは、濃厚で甘みが強いフルーツトマトを使いましょう。普通のトマトだと、水っぽくなってしまうので避けてください」

フルーツは、お好みや季節によって変えてもOK。何度も作ってみて、好みのフルーツの組み合わせを見つけるのも楽しいですね。「桃が入ることで、トロッした食感が生まれます。夏場はフレッシュなものを使いましょう」

フルーツとトマトは、ハンドブレンダーやミキサーなどを使い、とろみがつくまで攪拌。少し粒が残る程度が、混ぜ終わりの目安です。撹拌されたフルーツたちは素材の色が混ざり合い、美しい色合いに。「黄桃の色が効いていますね。自然のものはみんなきれいなんですよ」

できたスープを器に注いだら、仕上げにフルーツとブッラータチーズの中身の部分・ストラッチャータをトッピング。「ブッラータ」は、繊維状にほぐしたモッツァレラチーズと生クリームを、モッツァレラの生地で巾着状に包んだ、南イタリアのプーリア州の伝統的なフレッシュチーズ。まろやかでクリーミー、軽やかな甘味があり、フルーツのガスパチョの絶妙なアクセントに。

3種のフルーツにフルーツトマトを加えて攪拌するだけで、奥行きのある味わいになるガスパチョ。巧みな素材の組み合わせと調味料使いで手軽にごちそうが作れる、プロならではの逸品です。

2019年03月18日

レシピ作成
「テストキッチン エイチ」山田宏巳シェフ
調理時間
20分 ※内準備時間0分

材料2人分

メロン
2切れ
いちご
4個
黄桃(缶詰め)
1個分
フルーツトマト
3個
ブッラータチーズ
適量
オリーブオイル
適量
粗塩
適量

トッピング

メロン
1切れ
いちご
1個
フルーツトマト
1個

手順

  1. 1

    メロンは皮をむいて種を取り、いちごとトマトはへたを取る。メロン、いちご、黄桃、トマトをそれぞれざく切りにする。

  2. 2

    1をハンドブレンダーやミキサーなどを使い、少し粒が残る程度まで攪拌する。味をみて、レモン汁を加えて混ぜ、冷蔵庫で冷やす。

  3. 3

    トッピング用のメロンをあられ切りにし、いちごとトマトはスライスする。

  4. 4

    2を器に注ぎ、3のメロン、いちご、トマトをのせる。ブッラータチーズの中身(ストラッチャータ)をのせ、オリーブオイルを垂らし、粗塩をふりかける。

撮影/川上輝明  取材・文/江原裕子

今回の料理に使用した道具
使いやすさを追求したハンディクッキングプロセッサー「ブレンディア」(貝印)。アタッチメントやパーツを替えるだけで、「つぶす」「きざむ」「混ぜる」「砕く」「泡立てる」といった料理に不可欠な作業を確実に、美しく、しかも短時間で行えます。

シェフ紹介
山田宏巳(ヤマダ ヒロミ)さん
1953年、東京浅草生まれ。新潟「イタリア軒」にてキャリアをスタートし、数々の料理店で修業後、東京・青山「ビザビ」のシェフに就任。1982年にイタリアへ留学し、帰国後の1985年より東京・原宿「バスタ・パスタ」総料理長を務める。東京・広尾「ヴィノッキオ」、下北沢「ポポラーレ」料理長を経て独立。1995年、東京・南青山に「リストランテ・ヒロ」をオープンし、代官山、銀座、丸の内などの支店もヒットさせる。2009年には東京・銀座「ヒロソフィー」を開店。2018年春、料理人としての集大成を注ぐ「テストキッチンH(エイチ)」を、東京・南青山にオープン。

SHOP INFORMATION
店名: テストキッチン H(エイチ)
住所: 東京都港区南青山5-12-13
URL: https://www.testkitchen-h.tokyo/
Tel: 03-6452-6582
営業時間: 17:30~23:00(コースL.O. 21:30)
定休日: 日曜日(2019年3月17日より)
エリア: 東京・南青山